イベント報告:製薬×データサイエンス Meetup「なぜ今、製薬企業のデータサイエンスが 面白いのか?」講演&キャリア相談会
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イベント報告:製薬×データサイエンス Meetup「なぜ今、製薬企業のデータサイエンスが 面白いのか?」講演&キャリア相談会

こんにちは、CHUGAI DIGITAL です。8月7日(土)に開催したオンラインイベント“製薬×データサイエンス Meetup「なぜ今、製薬企業のデータサイエンスが 面白いのか?」講演&キャリア相談会”をレポートします。

「製薬×データサイエンス」が面白いと言っても、業界の外からは何をやっているのかイメージしにくい、データサイエンティストにどんな活躍の場があるのか見えにくいといった皆さまの声にお応えしようと、製薬企業5社のデータサイエンス関連部門から集まったメンバーで企画した本イベント。カジュアルな勉強会&キャリア相談会という形式で開催し、当日は企業や大学でデータサイエンスに従事される方を中心にのべ630名の参加がありました。お申込みいただいた皆様、ありがとうございます!

※本イベントは動画アーカイブ公開の予定はありません。

製薬会社への転職=未解決問題への挑戦(澤邊剛/アステラス製薬株式会社 アドバンストインフォマティクス&アナリティクス室)

アステラス製薬の澤邊氏は、データサイエンスの視点からみた創薬研究と、一緒にチャレンジする人を募集する未解決課題について講演しました。疾患に関連する高次元のデータから機械学習で病気をクラスタリングし適切な治療につなげる可能性や、データサイエンスによる仮説生成・検証で従来の創薬研究を効率化・コスト削減する取り組みなどを解説しました。

AI開発を加速させるインフラ環境とエコシステム(三浦雄治/エーザイ株式会社 hhcデータクリエーションセンター)

エーザイの三浦氏は、社内データレイク構築と具体的なAI開発の事例を示しながら、データが集まるエコシステムを好循環させるために必要な戦略を解説しました。社内のデータサイエンティストが効率的にデータにアクセスできるデータカタログの重要性や、解析の高速化に用いたツール・方法論も紹介しました。

他業種から見た製薬のデータ・サイエンス(落合崇/大日本住友製薬株式会社 データデザイン室)

大日本住友製薬の落合氏は、金融業界から転職した経験を踏まえデータサイエンティストの役割について講演しました。製薬業界には物理・情報系の人財がまだ少なく、手を付けるべき面白い領域が多いとし、解析事例について実験背景や実際に書いたコードを示しながら解説。プログラミングスキルに加えユーザ視点のデザイン思考が重要であると説きました。

保健指導・生活習慣サポートアプリTOMOCOのご紹介(木野ゆりか/田辺三菱製薬株式会社 デジタルトランスフォーメーション部)

田辺三菱製薬の木野氏は、健康診断で保健指導の対象となった方向けのスマホアプリ「TOMOCO」の開発背景と機能を紹介しました。ゲーミフィケーションによる利用者のサポート、行動変容モデルについても解説。これからのヘルスケアに向けて、治療薬に加えて予防・未病、重症化予防、予後にも目を向け、ソリューションを提供していくと述べました。

MRに対する医師の評価を向上させるためのアンケートデータ分析(松浦健太郎/中外製薬株式会社 デジタル戦略推進部)

中外製薬の松浦は、「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」実現に向けたDXの取り組みを紹介後、製薬企業横断のMRに対する医師評価アンケートデータの解析事例を解説しました。医師総合評価に貢献度の高いサブ項目は何か。統計モデリングを適用し、医師差が多変量正規分布に従う階層モデルを構築。モデルの評価にWAICを算出する過程も述べました。

※中外製薬のセッションは講演資料を以下に公開しております。資料の無断複製・転載・二次利用は禁止とさせていただきます。

参加者からのコメント

イベント終了後のアンケートでは、約9割が「イベントに参加して製薬企業への関心が高まった」「また参加したい」と回答。より多くの皆さんに「製薬企業で一緒にチャレンジしたい」と思ってもらえるようなイベントを、今後も企画していきたいと思います。

<参加者コメント(抜粋)>

・「製薬×データサイエンス」をテーマに製薬企業が何をやっているのか、企業ごとの方向性の違いや特徴を具体的に知ることができた。
・実際に書いているコードや、統計モデリングの詳細が解説されて勉強になった。
・創薬だけでなくマーケティングやアプリ開発でもデータサイエンスティストが活躍でき、各社が採用に積極的だと知ることができた。
・海外ベンチャーのような創薬成功の事例紹介が無く、日本は遅れていると感じた。
・質疑応答時間が足りない、もっと色々聞きたかった。

イベント後半に開催した各企業別の質疑応答&相談会の様子(中外製薬)

最後に、Zoomのブレイクアウトルームで開催した各企業別の質疑応答&相談会の様子をお伝えします。ここからは各社クローズド開催のため本記事では中外製薬のブレイクアウトルームのみの内容になります。2クール20分ずつ開催し各回40名ほどの参加がありました。たくさんの質問をいただきましたが、その一部を紹介します。

<中外ブレイクアウトセッションでの質疑応答(抜粋)>
Q:中外の発表にあったアンケートデータ分析では、人間の腕の見せ所はどこか?
A:仮説立案のほか、意思決定者に伝わる可視化ができるか、モデル式に落としこめるか、コーディングがきちんと書けるかも重要です。

Q:転職者はどの分野からきているか?
A:製薬企業出身が多いということはなく、アカデミア、システム会社、事業会社、コンサルティング会社など多岐にわたります。

Q:研究職とデータサイエンス職で迷っているが入社後にキャリアチェンジはできるか?
A:はい、希望があればチャンスはあります。

Q:データサイエンティストが担当する案件の数は?
A:デジタル戦略推進部の場合、1年で5~6プロジェクトを担当するケースが多いです。

Q:社内の雰囲気は? 
A:デジタル戦略推進部は若手が多く、上下関係や専門性に関係なく安心して話や相談ができる雰囲気です。堅苦しさは全くありません。分析レビューや技術を共有するチーム会を定期的に開催しており、部門横断の勉強会も盛んです。在宅勤務が中心ですが、Teamsなどのオンラインツールを活用し、円滑なコミュニケーションを取っています。


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