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製薬業界におけるデータサイエンティストの躍進!成果を紹介し、ディスカッションによる新規案件創出へ。社内イベントハイライト

こんにちは。CHUGAI DIGITALです。今回ご紹介する「データサイエンスの日」は、データサイエンス活用の全社推進を目的とした、社内向けのスキルアップ&交流イベントです。3年目となる本年は、研究員100名以上が参加した中外ライフサイエンスパーク横浜でのポスター発表をはじめ、ハンズオンワークショップや外部エキスパートによる講義など、多彩なプログラムを3日間にわたり開催しました。この「データサイエンスの日」の立上げメンバーであり、自らもデータサイエンティストとして活躍する佐野と徐に、企画の背景や目的、開催内容、参加者の声、データサイエンスを活用したイノベーションへの期待を聴きました。

データサイエンスの日イベント企画者
佐野 勲(デジタル戦略推進部データサイエンスG):写真右
東北大学大学院生命科学研究科生態発生適応科学専攻修了 博士(生命科学)、2021年: 中外製薬 新卒入社
業務内容: 機械学習を用いた画像解析やマーケティング分野の分析、ウェアラブルデバイスデータを用いたデジタルバイオマーカーの開発、データ利活用の推進企画
徐 慧娟(デジタル戦略推進部データサイエンスG):写真左
略歴:情報学部経営情報分野専攻卒、京都大学MBA ファイナンス・アカウンティングコース修了、2020年:中外製薬 中途入社
業務内容:社内各部署における分析活用ニーズの探索・活用相談から具体的なデータ分析業務へとつなげ、社内データサイエンティストの活躍を引き出すはメインの仕事でありながら、分析結果のビジネス活用推進、AI関連コンサルサービスの提供、データサイエンス系の勉強会・イベントの主催、グループ会社や社外パートナー企業と友好的な関係の構築のも担当している。

 -今年で3回目となるデータサイエンスの日の開催に至った背景、開催形式について教えていただけますか?

徐:企画を立ち上げた2020年頃は、各部署で行われているデータサイエンスの取り組みがサイロ化され、全社としてのノウハウの蓄積や共有が進んでいないのが課題でした。データサイエンスはどの業務でも活用できますので、全社的な知識共有と蓄積を図るために、イベントを提案しました。

佐野: 初回から2回目まではオンラインで外部講師による一方的な講義形式でしたが、今年はオンサイトで3日間にわたり開催し、相互のディスカッションを促す形式に変更しました。

Day1では、社内の分析事例や知識の共有を目的としたポスター発表で、9月21日に中外ライフサイエンス横浜(中外LSP横浜)にて開催しました。会場には125名が参加しました。「疾患研究とデータ解析」「データ解析技術とツール開発」「製薬プロセスと技術革新」「データ管理と組織の取り組み」というテーマで、23グループから32の演題が発表されました。

Day2は、 社内データサイエンスのリテラシー向上、 データサイエンス分析者のモチベーション向上、社外のデータサイエンス活用事例のキャッチアップを目的に、10月23日に開催しました。外部のエキスパートによる最新動向や活用事例の紹介として、機械学習、デジタルバイオマーカー、タンパク質立体構造予測等の最新の知見、分析事例を講演いただきました。当日は360名が参加しました。

Day3では、 社内で利用可能な解析基盤にアクセスし、実際にコードを実行して分析ツールや手法に触れること、CCI(https://www.chugai-pharm.co.jp/profile/digital/platform_value_chains.html)を活用した分析高度化を推進することを目的に、実践的な解析ハンズオンワークショップを実施しました。11月21日に中外LSP横浜とオンラインのハイブリットで開催し、30名が参加しました。

Day1 ポスター発表:発表時間になると100名以上の社員が聴講に訪れました。

-参加者からはどのような反響がありましたか。

佐野:開催日ごとに対象者と目的が異なるので、1つずつ紹介します。
まずDay1ですが、参加者の満足度は非常に高く、ポスター発表については97%の人が「満足している」と回答しました。また、参加者の大半が、”社内のさまざまな分野のデータサイエンスの活用事例を聞くことができた”と回答し、イベントがグループ間のコラボレーションやナレッジ共有につながったことが明らかになりました。回答者全員が今後も同様のイベントに参加したいと回答したことから、このイベントが社内のデータサイエンスの理解と活用を促進する有意義なものであったことが確認できました。

徐:Day2に関しては、分析の専門家ではないものの分析経験のある人をターゲットにしていました。外部エキスパートによる講演について、全体の91%の参加者が「満足している」と回答しました。理由としては、”普段聞けない内容だったから”が多く挙げられました。参加後の変化として、「データサイエンスに関する関心が高まった」と「自分の業務で実際に活用したいと思った」という意見が多く見られました。当初はデータサイエンス中級者を想定していましたが、幅広い層の方々が参加し、新たなツールや技術の利用を考えるきっかけとなったようです。

佐野:最終日のDay3ですが、対象は本格的な解析環境に触れてみたい方や分析あるいはプログラミング経験をもっている方でした。参加後の変化として、「自分の業務で実際に活用したいと思った」と「クラウド環境に関する関心が高まった」という意見が多く見られ、参加者のクラウド環境や分析ツールへの理解と関心を高めることに成功しました。特に、「自分の業務で実際に活用したい」という意見が多く見られたことは、イベントの目的であった社内分析環境の活用の機運を高めることに寄与しています。また、「実際のクラウド環境に触れられたこと」と「実際のコードを実行しながら学べたこと」がイベントの充実度と内容のわかりやすさに貢献した要素として挙げられたことから、実践的な学習が参加者にとって有意義であったことがわかります。当初はデータサイエンス上級者を想定していましたが、クラウド初学者にもわかりやすいコンテンツとなっていたことがわかり、その結果、幅広い層の参加者から好評を得ることができました。

-今後の「データサイエンスの日」の展開について教えてください。

佐野:来年もイベントは開催予定で、内容は構想中ではありますが、最新のデータサイエンス技術や活用事例の紹介、実践的な解析ハンズオンワークショップ、社内の分析事例や知識の共有はいずれも高評価だったので、新たな分野やテーマについての講演、更に実践的なハンズオンワークショップ、そして国内外での知識や経験の共有を重視したプログラムを組むことを検討しています。
徐:社内に閉じたイベントではなく社外のデータサイエンティストとも意見を交わす機会も有意義と考えています。業界におけるデータサイエンスの理解を深めるとともに、社内外でのデータサイエンスの活用を更に推進していきたいと思います。

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